Asma NOTE

Years of rambling from a midlife otaku.

紙媒体

  • 訳者の目に映る『東京ヒゴロ』

    『東京ヒゴロ』には、こんなふうに読者の心に触れる場面が本当にたくさんあります。きっと、そういうものに惹かれた(感動した)のでしょう。第1巻を読み終えて、涙もまだ乾かないうちに、私は編集者に「頼むから、この作品は絶対に私にやらせてくれ」とメッセージを送っていました。 READ MORE…

  • 僕は一度もアイデアを生まず、この先もないと思う――水野学

    今の私たちは、「iD」という作品を、無数のパーツに分解して分析することができる。どんな要素がどんな目的のために存在し、どんな手法がどんな効果を狙っているのか……。だが、そうしたすべての構成は、ほんのわずかなブレも許されない、一本の確固たる軸の上に築かれているのだ。 READ MORE…

  • テレビが退屈なら、消せばいい──上岡龍太郎の『EX テレビ』

    1942 年生まれの上岡龍太郎は、「テレビのなかった時代」から「テレビが氾濫する時代」へと至った芸人である。当時、すでに 30 年以上テレビ界で活動していたにもかかわらず、彼にとってテレビは依然として「芸人の活力を奪うもの」と映っていた。 READ MORE…

  • 私の目に映る島田紳助

    2011 年 8 月 23 日、人気絶頂の番組司会者である島田紳助が、即日「芸能界を引退する」と発表した。当時彼は、全国ゴールデンタイムで毎週放送される五本の番組を抱えていた。引退により各テレビ局が被る損失は、わずか二週間分の制作費だけでも合計二億三千万円を超え、これにはスポンサー企業からの資金や、番組に関連する周辺経済効果は含まれていない。 READ MORE…

  • 『ブラック・ジャック』の創作現場

    当時、『ブラック・ジャック』が連載を開始する直前、手塚はまさに事業人生のどん底にあった。新作マンガは新人世代の市場に受け入れられず、アニメ制作会社「虫プロ」もこの時期に倒産し、個人負債 1 億 5,000 万円が彼をほぼ絶望の淵に追い込んでいた。手塚自身も 1968 年から 1973 年の期間を「人生の寒冬」と表現している。そして、医学マンガの先駆けとされるこの名作『ブラック・ジャック』は、実のところ手塚が「引退作」として挑んだ作品で、連載は 4 回で終える予定の短編であった。 READ MORE…

  • 21 世紀(初)の日本のマンガ市場

    日本社会は、一方でいわゆる「オタク文化」を偏見の目で見下す一方、他方では「日本が誇るべきアニメ・マンガ文化」が新たな市場の活力を生み出すことを期待していた。近年話題の絶えない「萌え」文化に期待が寄せられたものの、日本特有の保守的で閉鎖的な島国文化が、デジタルコンテンツ産業の海外進出の足を直接的に引き止めてしまったのだった。 READ MORE…

  • ハウルの動く城

    九十歳の「少女」?「臆病」な魔法使い?「動く」城?魔法を題材にした作品は数多くあるが、そこに、ほんの少し矛盾や意外性を含んだ、直接的でありながらも的確な描写が加わることで、観客は期待感に加えて、ほんの少しだけ好奇心も抱かずにはいられなくなる……。 READ MORE…

  • 無邪気は最強! 永遠のペンギン村、永遠のアラレちゃん!

    二十世紀の少年漫画の代表作を挙げる際、鳥山明の『ドラゴンボール』はもはや欠かすことのできない作品だ。しかし、作者の創作活動における『Dr. スランプ』の位置を無視することはできない。まるで『キャッツアイ』が『シティーハンター』に先立つ存在であったように、前作の溢れんばかりのアイデアと熱意こそが、作者を本当の第一線に押し上げ、後の名作の多くの創作の原点となったのだ。そして何よりも、集英社の(あまりにも)編集方針の圧力をまだ受ける前に、余計な負担を背負わずに完結できたことが大きい。 READ MORE…

  • 念願の『廃棄物13号』を拝んでまいりました……

    かつては、DVD だけで台湾から拝むしかなかったと思ったのだが、いつの間にか自分は、この国でこの映画の初上映を観る機会を得ていた。日本へ赴く数か月前から、初めての土地で何もかもが整っておらず、混乱必至の状況の中で、いかにして貴重な半日を割き、『廃棄物 13 号』に直接敬意を表するかを、ひっきりなしに考えていたのだった……。 READ MORE…

  • 宇宙の最奥へ!【宇宙海賊ハーロック】

    原作『HARLOCK SAGA~ニーベルングの指環』において、「ニーベルングの指環」はもともとワーグナーがゲルマン神話や北欧神話をもとに作曲したオペラであり、松本零士はこの物語を自身の創造した世界観に融合させ、松本的美学に満ちたSF作品を生み出したのである。そして今回紹介する『ラインの黄金』こそが、原作オペラにおける「序夜」にあたるのである……。 READ MORE…